オオサンショウウオ
学名 | Andrias japonicus (Temminck, 1836) | |
科名 | オオサンショウウオ科 | |
和名 | オオサンショウウオ | |
山口県 カテゴリー |
2018 | 絶滅危惧IA類(CR) |
2002 | 絶滅危惧IA類(CR) | |
環境省 カテゴリー |
2019 | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
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提供:城代 玲志(2018.9.7撮影)
形態・生態
繁殖巣穴内で11月頃に発生し、1~2月頃に約4.5cmの幼生は放散する。4~5歳で変態し幼体(肺呼吸、約20~25cm)になる。繁殖期は9~10月で、50~80cmの成体(占有♂1、♀数頭、スニーカー♂数頭)が参加し、受精卵は占有♂が守る。定着棲であるが流下個体は130cm以上に巨大化する。体色は茶褐色で、背面には不規則な黒色の斑紋が散在し、白色~黒色タイプがある。頭部は著しく扁平し、体長に比し眼が極めて小さい。四肢には前肢4本、後肢5本の指があるが、爪が無いため傷や欠損が見られることが多く、環境や生活史を反映している(2,3。
生息・生育状況
錦川水系、島田川水系の支流には繁殖地が見つかっており、その下流から河口付近までは流下個体が生息する。山口市仁保川(1998年)、九田川(1999年)の成体のように人為分布もある。環境DNA検査から、現認できていない生息地もあると考えられる。尚、他県のような外来種による遺伝子汚染は無い(2,3。
選定理由
国の特別天然記念物としてすでに規制措置がなされている(1。本県の野生種は、遺伝子検査からも純血種であり、本州西端に残存する個体群として学術的にも希少性が高い(4。
減少等の要因
成体の生命力は強いが幼生は弱く、繁殖巣穴の条件も限られている。繁殖率の低下が個体数減少につながり、種の存続に大きな障害となる。土木工事による河川生態系の荒廃が原因(1,4。
【執筆者:村田 満】